ブログに綴る鹿児島温泉旅行あれこれ

九州の南に位置する鹿児島県には温泉が数多く湧き出ています。一つ一つの温泉の形態や入浴方法、効能など様々で、温泉地の風景も千差万別です。季節を問わずこうした地を訪れて体験するのは鹿児島旅行の思い出の一駒として楽しみの一つになります。

数多く有る鹿児島県の温泉の中から個性的な温泉を実際に訪れた体験と共に綴ります。


元禄年間からの歴史がある砂蒸し温泉

指宿温泉は鹿児島県の代表的な温泉地の一つで、鹿児島県指宿市の東部に位置する摺ヶ浜温泉、弥次ヶ湯温泉、二月田温泉などの温泉群の総称です。この地域で有名なのが砂蒸しと呼ばれる入浴方法の温泉で温泉が沁み出している砂を掘った穴に横たわり上から砂をかけて入浴ます。

泉質はナトリウム、塩化物泉ですが入浴法の性質上、地域や掘削の深さによって含有量に多少の違いが有ります。江戸時代以前は高温の蒸気が噴出する危険な湿地帯と捉えられていましたが、麻の加熱処理や煮炊きなどに使われていました。

島津義久や島津斉宣などがこの地に館を建てて人々から殿様湯と呼ばれ「三国名勝図会」には神経痛などに効能があるとの記述も残されています。通常は温泉地に係員が居て、持っているシャベルで砂を盛ってもらう形で入浴します。

この時に頭部に砂が付かないようにタオルを巻いたり、砂の上に敷いたりすると安心です。この温泉地の近くの海岸は海水浴もできるので、海水で冷えた身体を砂を掘って潜り込み温めると言う楽しみ方もできます。


坂本龍馬も訪れた霧島温泉郷

霧島温泉郷は鹿児島県霧島市と湧水町に跨って点在する温泉群の総称で1959年に国民保養温泉地に指定されました。

1714年に飯田喜八によって発見された硫黄谷温泉や1819年に横尾権太によって発見されて霧島温泉郷の中心的な温泉とされる丸尾温泉など数多くの温泉群が存在していてそれぞれに効能が異なります。

いずれも山の中にあり交通の便が悪く、明治以前は駕籠や馬に乗って当時に訪れる手段が無かったのですが大正年間から昭和初期にかけて道路が整備され現在では多くの観光客や当時客が訪れる事ができるようになりました。

1744年に安藤仲兵衛国広によって発見された栄之尾温泉は幕末に活躍した坂本龍馬とお龍の二人が訪れ、これが新婚旅行の最初と言われています。霧島温泉郷の地は神話の舞台にもなった地域です。天孫降臨の神話で第一歩を記した高千穂峰の山頂には天の逆鉾と呼ばれている鉾が現在も存在しているので、ハイキングを兼ねて訪れた後に温泉に入浴して疲れをとるという楽しみ方もできます。

合わせて読む:鹿児島旅行の行き方について

桜島の賜物古里温泉

古里温泉は桜島の噴火によって噴出した温泉で、泉質は塩化物泉になります。温泉地として開湯したのは1755年の事で溶岩の隙間から温泉が噴出していたと伝わります。桜島の噴火による降灰の影響を受けやすい位置にある古里温泉は宿泊施設などにある露天風呂は灰の状況によって使えなくなったりします。

桜島港からバスで20分ほどの距離にある古里温泉には以前、海辺に沿って共同浴場があり日帰り客に人気でしたが現在は無くなったので日帰りで訪れるときには宿泊施設の風呂を借りる事になります。この地は小説家として名を馳せた林芙美子の出生地でもあるところから歌碑や銅像が温泉街には点在しています。

錦江湾の美しい風景と貴重な温泉体験ができる古里温泉は鹿児島県にある人気の温泉の一つですから短い船旅と共に楽しむのも旅の良い思い出になります。

時間限定の平内海中温泉

平内海中温泉は鹿児島県の屋久島にある温泉です。泉質は単純硫黄泉で通常は海中に有ります。磯の間から湧き出しているこの温泉は潮が引いた干潮の時間だけ入浴する事ができる貴重な温泉です。入浴する為の料金としては無料ですが管理保全の為に募金が求められています。

脱衣所は無いので付近の岩陰などで脱衣する事になり、混浴で水着着用は不可です。混浴で水着も不可と言う事で訪れるまでは不安になったりしますが、広がる大海原を眺めながらの入浴は滅多に体験できる事ではありませんし、潮の香りを感じながら入浴しているうちに小さな事は気にならなくなるのか、一緒にいた人々も老若男女と様々でしたが穏かに会話をしている姿を見受けられました。

訪れた時は入浴用のワンピース状の物を借りる事もできましたから管理している人に尋ねてみるのも方法です。泉質の関係でネックレスなど貴金属系の物が黒ずんでしまう事がありますので、通常身につけている人は入浴前に注意が必要です。

合わせて読む:鹿児島でおすすめの旅行会社まとめ

平安時代から続く川沿いの妙見温泉

妙見温泉は鹿児島県霧島市を流れる天降川に沿って開湯された温泉地です。平安時代には湯が湧いていたと伝わる温泉は、かつてこの地にあった妙見神社の旧跡から発見された事に因んで1895年に「妙見温泉」と名付けられて開湯しました。

豊かな自然の緑と清らかな川の流れに包まれた妙見温泉は風景を愛でる事ができる露天風呂を備えた宿泊施設が充実していますが、元々は湯治場だった為に現在でも自炊宿が多く存在しています。1967年には隼人、新川渓谷温泉郷の一部として国民保養温泉地に指定されました。

宿をとってゆっくりと温泉や風景を楽しむのも旅の醍醐味ですが、妙見温泉には日帰り施設が複数あるので休憩を兼ねて利用するのも方法の一つです。

温泉の数だけ有る個性と楽しみ方

「仙寿の里温泉」は霧島温泉郷からも近く、日帰りと宿泊の両方の施設を設けています。「ラムネ温泉」名付けられているこの温泉の敷地内には飲泉所も設置されていて誰でも飲む事ができるようになっています。半露天風呂と露天風呂ときちんとたて分けられている湯船は開放感に溢れています。

炭酸の感触は薄い温泉ですがリフレッシュするのには良い環境になっています。霧島神宮温泉郷にある「さくらさくら温泉」は泥湯を体験する事ができる温泉で日帰りで訪れる事もできます。泉質は硫黄泉ですが薄灰色の泥を塗ると美肌効果があると言われていて女性を中心に人気の温泉です。

露天風呂には浴槽の外側に泥を溜めた容器が置かれていて、中の泥を塗って使います。泥湯はこの温泉のほかにも何箇所か存在していて、この宿の泥は「えびの高原新湯源泉」から運ばれてきています。泥はしっとりとした印象ですが、塗り終えて暫らくすると乾いてきますから固まった泥を流してから露天風呂に入浴すると効能があると言われています。

鹿児島県には数多くの温泉がありますから自分に合った温泉を発見するのも旅行の楽しみ方の一つです。

投稿日: